絵空言 詩のやうな

絵空言




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月夜の道

月夜の道を歩きませう
哲学しながら歩きませう

歩いてゐるのは誰ですか
照らしてゐるのは何ですか

吹く風鳴く虫薄(ススキ)の原に問ひませう
人の来し方行く末を
星の来し方行く末を

月夜の道に尋ねませう
宇宙の意味と
イノチの意味を




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  1. 2017/09/06(水) 21:02:01|
  2. 詩のやうな

雨音

雨音を聞きませう
雨だれの音を聞きませう

音楽を消して
パソコンを閉じて

雨の音を聞いてゐませう

家々の屋根を打つリズム
アスファルトを叩くリズム

リズム
リズム
リズム…


窓を開けて
雨の匂ひを嗅いで

雨音を染み渡らせ
此の身に染み渡らせ

雨音を聞きませう
雨だれの音を聞きませう

雨樋を流れる雨水の音を聞いてゐませう



  1. 2017/07/30(日) 06:23:00|
  2. 詩のやうな

てふてふ

てふてふは
はなからはなへ
ぼくはぼんやりそれをながめてゐる

くもはながれて
ひはかげり
かぜはあめをはこびて
いのちはぐくむ

ひとはすぎゆき
ゆめをのこし
かみはねむりて
とこしへのゆめをみる


てふてふは
はなからはなへ
ぼくはねころがってそらをみてゐる





       (※てふてふ は TEFUTEFUと読んでください)


  1. 2017/06/04(日) 08:29:59|
  2. 詩のやうな

愚者の問ひ

あをいそらにあなたはなにをみますか
きぼうですか
ぜつぼうですか

ひのひかりにあなたはなにをみますか
いきることですか
しぬことですか


いつかぼくのせかいはいみでうめつくされ
すべてははぐるまのやうにかみあつて
こぎみよくまはつてゐたはずなのだけれども

どこかではぐるまがかけてしまつた
われてしまつた
くだけてこなごなになつてしまつた

いみはもうくちてはがれて
きたならしくせかいにこびりついてゐるだけなんだ


あゝかみさま
どうすればいみをとりもどせるのでせうか

ながれるくもに
くれゆくまちに

うつろひ
うつろひ
めぐるいのちに
かみさまはなにをみてゐるのでせうか




或る愚か者の問ひに神様はお答へになられた

何も視てはゐないのだと
全てはただ在るがままに流れて往くだけなのだと



  1. 2017/05/06(土) 17:49:00|
  2. 詩のやうな

つまるところ
私と云ふのは
移ろふ影なのです
彷徨ふ想念なのです

あゝどうか私に期待しないでください
どうか私に望まないでください
私は此の世に足場を持たない影です
此の世で力を持てない影です
薄つぺらな
移ろふ想念の現身です
一体私に何が出来ると云ふのでせう

私は移ろふ影です
意味も無く世に佇み
日が射したなら
意味も無く消える
私は想念と云ふ名の薄つぺらな影なのです



  1. 2017/04/22(土) 21:37:00|
  2. 詩のやうな

粉雪の行方

粉雪が
風に舞ふ

雪は
窓の隙より入り込み
人知れず溜まり
積もり
部屋は雪に埋もれ
雪は部屋に染み込み

雪は
氷となり
堅氷となり




微塵に砕ける


  1. 2017/03/12(日) 11:31:13|
  2. 詩のやうな

喪失

春まだ浅き
沈丁の香に
思ふ君は遠く
私は過ぎし日を見失ふ

風冷たき
蒼天に
思ふ残雪の峰は遠く
私は己を見失ふ

失ひて
失ひて
失ひて後に
残された私は
すでに誰でもなく
都会の雑踏に
紛れて消える


  1. 2017/02/26(日) 21:53:00|
  2. 詩のやうな

我が影の名

鈍色(にびいろ)の影
我を導き
我に従ひ
我に纏はり離れぬ者


鈍色の影
そは我が影にして
我を滅ぼす者

我が友にして
我を蝕み殺す者


我が鈍色の影

汝の名は虚無



  1. 2017/02/21(火) 21:59:56|
  2. 詩のやうな

深海模様

誰も知らない静かな海の底で
環形動物たちが虚無を吐き出してゐる
一心不乱に吐き出してゐる

陽の光の届かない遠い海の底で
貝たちは黙り込んで
蝦や蟹たちは気づかないふりをして

虚無が満ちてゆく

泳ぎ回る魚や鯨はやがて蝕まれ
溶けて
落ちて来る
落ちて来る

僕はまるで貝のやうに口を閉ざし
降つて来る魚や鯨の断片を眺めてゐる

さうして船が降つて来る
街が降つて来る

陸地が
溶けて
崩れて
降つて来る

あゝ虚無が地上を覆ひ尽くしたのだらう
人間たちは抗ふ術もなく呑み込まれたのだらう


蝦や蟹たちが降つて来た断片を忙しなく漁つてゐる


  1. 2017/02/18(土) 15:04:00|
  2. 詩のやうな

守宮 (やもり)

守宮が壁を這つてゐる
誰もゐなくなつた家を見つめてゐる

重機が音を立てて
家屋を取り壊して行く
土埃の中
守宮はひつそりとそれを見つめてゐる

残された壁に
守宮が這つてゐる
月明りの中
瓦礫の山をじつと見つめてゐる
  1. 2017/02/11(土) 20:59:00|
  2. 詩のやうな

遠く遠くの物語

遠い遠い星の上
大きな戦(いくさ)がありました
遠く遠くの星からも
それは見えるくらゐでありました

星は小さく瞬いて
静かに静かに消えました
遠い遠い空の果て
小さな星が消えました

星は一つ二つと消えてゆき
夜空は暗くなりました

遠い遠い空の下
小さな花が咲きました
小さな小さな花なれど
いづれ小虫を呼ぶのでせう
さうして春を呼ぶのでせう

誰もゐない春なれど
それでも花は
呼ぶのでせう
儚き事を知りながら
遠くの春を呼ぶのでせう


  1. 2017/01/09(月) 21:08:28|
  2. 詩のやうな

夢のまた夢

うつらうつらと夢を見て
うすらと瞼(まぶた)を開けぬれば
此の世を夢とも現(うつつ)とも
言い得ぬ事の不確かさ

昨日の現は今日の夢
今日の現は明日の夢
くるくるくるりと巡る世の
儚さ何に例へよう
咲く花散る花木洩れ陽に


ふらりふらりと世を歩き
うすらと世相を眺むれば
此の世は何処まで続くのか
知り得ぬ我が身の力無さ

記憶の欠片は霧の中
埋もれて錆びれて塵の中
からからからりと廻る世の
虚しさ何に託せよう
吹く風湧く雲空の色


移ろふ影に死を思ひ
此の世の果てを願へども
彼の世に望む事も無く
過ぎ往く道に立ち止る

昔々に見た夢は
青く澄んだ水の夢
彼の世の果ての海の夢
影無き世界に射す光
生命(いのち)の海の愛しさを
何に例へて詠はうか
何に託して残さうか
歌ひ舞ひ踊る日月の光に例へ
飛ぶ者這う者駆ける者
揺らぎ佇みそよぐ者
天地に満ちよと祈りに託して

  1. 2016/12/04(日) 06:29:36|
  2. 詩のやうな

わからないこと

わからないこと

そらのあを
やまのかぜ
あめのにほひ

ゆきのしろ
ひのひかり
はなのいろ

あなたのことばのなつかしさ

  1. 2016/11/26(土) 09:12:11|
  2. 詩のやうな

輪廻


僕は死んだら安らげますか
それとも 安らぐ僕も消えるのですか

なればどんなに素敵なことでせう…


僕は死んだら消えるのですか
それともまた 生まれ変はるのですか
見知らぬ土地に
見知らぬ僕が生まれるのですか

遥かな昔 中国の城塞都市に生まれたやうに
大航海時代 西班牙の港町に生まれたやうに

さうしてまた死ぬのですか
一つ前の生で兵士だつた時のやうに
頭を撃たれて死ぬのですか
一人追い詰められて 殺されるのですか

僕は いつまで続ければいいのでせう
一体 どうして続けねばならないのでせう

僕はもう 還りたいのです…


繰り返される輪廻の合間のいつかの時に 
僕は懐かしい光の海を見てゐたんだ

あれはいつの生だつたらう
吐蕃の寺院で暮らしてゐた時でせうか

あれが僕の還る処なのだと
僕は生まれる度に
あの光を思ひ出して 泣くでせう

幾度生まれ変はり 死に変はり どのやうな生を繰り返さうとも
僕はあの光に還りたくて 泣くのでせう…


  1. 2016/10/04(火) 21:41:44|
  2. 詩のやうな

君を想ふ

遠く

君に 遠く

この手は届かなくて
指先の触れることも無い
さうして 言の葉の届く事も無く

哀しいくらゐ
遠くに 君を感じてゐる

実はね 
この間 君に 会ひに行かうかと思つたんだ
思つた事がもう 全然僕らしくもなかつたのだけど 
行かうかどうしようかと 迷つてゐたんだ

少し 雨の降つてゐた日だつたと思ふ
僕は あの半端な雨のやうに迷つてゐて
腹を空かせた猫のやうに迷つてゐて

でも どうしても行けなかつた

ダメなんだ
僕は 僕の世界でしか 生きられないから
僕は 君の世界に触れることすら出来ないんだ

君は人の中で 生きていくでせう
其処が君の世界だから

でも僕は人の中では生きていけないから
僕は冷たい虚無の宇宙にしか 生きられないから

だから 君と僕の接点は 何処にもないんだ
幾ら探しても 何処にも全然 ないんだ


この手は届かなくて
指先の触れることも無い
さうして 言の葉の届く事も無く

哀しいくらゐ
遠くに 君を感じてゐる


でも それなのに
それでも少し たぶん気のせいなのだけれど
幽かに少し
君の心が触れたやうな気がしたんだ

たぶん それで 
それだけで 僕には十分なんだ

だから僕は 遠くで君を想つてゐよう

本当は君は 僕に気づいてさへゐないのかもしれない
さうして僕もそのうち 君を忘れてしまふだらう

それでも今は 

遠く 遠くで君を想つてゐよう

  1. 2016/10/01(土) 22:46:35|
  2. 詩のやうな

カタチ

私と云ふ カタチ
過ぎて往く カタチ
世界と云ふ カタチ

カタチ
カタチ
カタチ

カタチばかりがカタカタと
移ろひ往きて 過ぎ往きて

歯車のやうに
哲学のやうに
カタカタと
カタカタと

変はり往きて 消え往きて
生まれ往きて 死に往きて

生命のやうに



宇宙と云ふ カタチ

神と云ふ カタチ?


あなたと云ふ カタチ


  1. 2016/09/19(月) 09:21:27|
  2. 詩のやうな

驟雨

雲の流れが 速い
風が雨の匂ひを運んでくる
僕は 何処まで来たのだらう…

いつもいつも 掴まうとする端から
何もかもが
僕の手を擦り抜けていつた

一人 草原の真ん中にポツンと立ち尽くし
躊躇つてゐる

帰れる世界など 疾うに消えてしまつたとわかつてゐるのに
躊躇ふなどと 愚かな話だとわかりきつてゐるのに

遠くの樹々が 狂つたやうに 風に揺らぎ
草々は波打ち 刻々と色を変えて往く

今度こそ しつかりと手にしたと思つてゐたのに
気付くと指の隙間から 零れ落ちて
僕の手は 空を握り締めてゐた

何故なのだらう
いつもいつも 僕には何も 残らない

雨足が近づき 通り過ぎて往く
白い飛沫に 世界が沈む
あゝ 僕と云ふものを このまま流し去つてしまへば良いものを

一体 僕は何を望んでゐたのだらう
何がどうなれば 僕は満足してゐたのだらう

渦巻く風
纏はり付く 土の匂ひ
振り切れない 昔日の思ひ

虚無の中で 僕は何故 

いつもいつも

何かを手にしたいなどと云ふウソを 吐いてゐたのだらう
望んでもゐない事を 望んでゐるフリを してゐたのだらう



雨は遠ざかり 彼方の峰々に 陽が射し始めてゐた

日の沈み切るまでに もう少し 先へ進める

僕は一人で越えて往かねばならないのだらう
あの峰の向う側へ…


  1. 2016/09/09(金) 19:29:36|
  2. 詩のやうな

と或る夏の日

陽射しの強い道を歩き続けて
僕は何だかもう 疲れてしまつて
ふと 自分が今にも泣き出しさうな 
そんな顔をしてゐるやうな気がして
笑つてみようとするのだけれど
何だかもう あまりうまくも笑へない

僕は何を言へばいいのだらう
僕は何を伝へればいいのだらう

何もわからないから
僕は俯いて黙り込んでしまふ

街角の公園の樹々は
くつきりとした影を地に描いてゐた

強い光は 濃い影を生むのだらうか
生を生として強烈に生きるほどに
死もまた その者に深く刻まれるのだらうか

存在と云ふものを 見極めようとするほどに
虚無は 深みを増し 一切を塗り潰す

蝉の亡骸は いづれ踏まれて 粉々になるのだらう
さうして誰にも気づかれずに 土に返るのだらう


  1. 2016/09/02(金) 20:56:41|
  2. 詩のやうな

死ぬるほどに 蒼い空

空は 蒼く 透き通り
光は 煌めき 水面(みなも)に踊る

人は 群れて戯れ 過ぎてゆき
僕は 虚ろに 立ち尽くす

風が 滅びを 告げに来て
僕の 全てを 消してゆく

空は 蒼く 澄み渡り
神は 微笑み 世界は続く


テーマ: - ジャンル:小説・文学

  1. 2015/01/18(日) 19:43:58|
  2. 詩のやうな

終わりの日の夢

世界がねぇ
滅びる夢を見てさ

誰かとさぁ
遠くまで続く道を歩いて行くんだ

空が真っ赤でねぇ
星が燃えながら墜ちて来る
幾つも幾つも墜ちて来るんだ

僕は笑いながらねぇ
隕石ってのは高く売れるんだぜ
今なら俺達 大金持ちだ
な~んて言ってる

星が墜ちた処はねぇ
燃えていたよ
火を吹いていたよ

それでもねぇ
僕は笑ってるんだ
まるで
初夏のよく晴れた日の山歩きみたいに
すべてが完璧に輝いているみたいに

青く澄んだ空も
陽に輝く新緑も
そんなのは何もなくて
赤一色の世界なのに

道は何処までも続いて
丘の向こうに見えなくなっていて
その先がどうなっているのかなんてわからなくて
その先があるのかどうかすらわからなくて

それでもねぇ
僕は笑ってたんだ

あの時 僕といたのは誰だったんだろうな
顔も姿も全然思いだせないんだけど
あれは君だったのかもしれないな

まぁ 誰でもいいんだけどさ

まったくねぇ
変な夢を見たもんだよ



…世界がねぇ
軋み始めたせいかもしれないな




  1. 2014/01/08(水) 21:22:31|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

深まりゆく影の中で

神から遠く離れた銀河の果てで

愛を知らぬ者が愛を語り
神を知らぬ者が神を語る

忘却は忘却を呼び寄せ
影はまるで実体を持つかのように
光に群がり イノチを蝕み

地獄を創造する


神は地平に沈んで久しく

傀儡師たちが愛を操り
亡者たちが神を騙る

忘却は忘却に積み重なり
影はまるで支配者のように振る舞い
光を覆い イノチを焦がし

都市は瘴気に沈む


誰も彼もが希望そのものなのに

なのに誰もが絶望に喘いでいる


  1. 2013/10/25(金) 18:43:27|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

世界は

いつ頃からだったでしょうか
不快な擦過音をたてながら
世界が狂騒の度を深めていくのです
(きし)みながら 堕ちていきます
(たわ)みながら 解けていきます

それを僕はぼんやり眺めています

よくよく思えば
軋んでるのは僕の頭蓋骨だったか
撓んでいるのは僕の記憶だったか
滅多に定かになるもんじゃないけど
それでもやっぱり
星は流れ
海は凪ぎ
陽射しは強く

回転する銀河に 僕は力なく 笑う

イノチがあっけなく
まるで当たり前にみたいに消えていくのは
それがきっと当たり前だからなのでしょう

花は咲き誇り
散り失せて
いつか何処かにイノチを繋ぐのでしょう

あぁ 天に満ちよ 地に満ちよ
そのイノチで遍く宇宙(そら)を照らしておくれ


そう思いながらも世界は遠ざかり
僕は 透き通っていく世界に

 独り

     消える




  1. 2013/09/21(土) 09:30:43|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

世界の果てにて

世界の果てに腰掛けて
外を眺めている

…振り返れば 宇宙
星の煌めき イノチの輝き

あの光は神々の物語
あの闇は人間たちのおとぎ話

生まれては消える星々の瞬き
咲いては散りゆく時の花弁

あぁ 振り返るなら
天界が見える
笙の音が聞こえる
地獄が見える
腐った血の臭いがする

回転する宇宙
渦巻く喜怒哀楽

あぁ ここからは人界が見える
懐かしい人たちが遠くに見える

振り返るならここからは
ここからはすべてが見える
そうして

…そう
    ただ
        それだけ


だから

だから俺は 俺の正面を見なけりゃならない
いつまでも振り返っていないで

俺は

 俺の

    正面を

  見なければ
        ならない
  1. 2013/07/14(日) 19:40:13|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

漂うということ

俺らはいつだって虚空を漂っていて
それが生きるってことで

じゃあ 死って何ですかって聞かれたら
風向きが変わることさ としか俺には答えられなくて

そんなんじゃ全然わかんないよと君は口を尖らせるけど
他に言葉も浮かばなくて

やっぱり俺はどうにもこうにも半端な奴だなぁと空を見上げる

君は少し疲れたふうに 海を見ている
  1. 2013/07/13(土) 10:20:57|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

騙し絵

どう生きる?
しかしそんなことは
人間とは 生命とは 何か
存在とは 何か
つまり俺たちが何なのかが分からない限り
何とも言えないだろう

そうして結局
俺たちはきっと 何でもないんだ
だからどう生きるかなんて誰にも何も決められない

渾沌だよ 渾沌
形而上下を問わず ただ渾沌
それだけだ

虚空に放り出された俺たちは
上昇気流に乗って天空高く舞うだろう
君も 君の星々を見おろすまでに遥か彼方を舞うだろう
そうして時には乱気流に呑み込まれ
(つぶて)のように深淵へと墜ちていくだろう

それだけのことだ
いつだって「 だから結局何なのだ」と
「だからそれがどうかしたのか」と呟けば
世界は跡かたも残さず雲散霧消する

遥かな天空も
果てのない深淵も消えうせて
ただ 虚空が残る
渾沌が
虚無が
闇が

無が


それがきっと 俺たちの本性なのさ



ただ 俺が無と呼ぶその何かを

何処かの誰かは

神と呼ぶらしい



或いは

      愛と
  1. 2013/07/11(木) 20:25:07|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

驀進する世界と一輪の花

世界は変わらねぇ
誰かが何かを知った処で
世界は予定調和を驀進する

俺は何もできねぇまま
世界を見ている

固定軌道を驀進する世界に
小石を投げた処で変わらねぇ
誰が何をしようと もう変えられねぇ
ましてや
俺なんぞが何を語ろうと
書き記そうと
そんな事くらいで変わるわけもねぇ

オモテとウラを結ぶ搾取機構は快活に
小気味良く回転し続けて油を注す必要もねぇ
ヒトのイノチでクルクル回る

そうして俺はそのクソ世界の小さな小さな部品に組み込まれているのさ
驀進するクソ列車に乗って固定軌道を知らず知らずに突っ走っているのさ

「いつまでそこにいる?
さっさと飛び降りろ
一体全体お前はそんなとこで何をしてるんだ?」

君はそう呟いて呆れ顔

そう言われて俺もつらつら考えてみたさ

何故 動かない?
小なりと雖も搾取機構に寄与してどうする?

さぁ?わからねぇ
たぶん本当は

俺は世界には興味がねぇんだろ
世界がどうなろうと知ったことか
俺がいて
世界があって
俺は俺の中心に戻りたいだけで
俺が世界の何処にいようとも
世界なんぞ知らん
世界なんぞ勝手に滅びろ
今すぐ滅びろ
…まだ続いているのか?

俺に少しだけ興味があるとするならそれは個人の変容だ
世界じゃねぇ 君自身の変容だ…

そんなわけで
俺は諦めて
世界を見ている

世界は予定調和を驀進し

君が何処にいるのか 俺は知らない



  1. 2013/07/05(金) 23:22:00|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

階梯

俺は何処にいる?
わからないんだ

このクソ長い階梯を上り始めたのはいつだった?
俺は何処まで上ったんだ?
ずっと上り続けて来たから
ずっと高くまで来たつもりなのだが
気のせいか?

下は遠くて見えやしねぇ
上は眩しくて見えやしねぇ

なぁ 俺は高くまで来たのかい?
それともちっとも上ってやしないのかい?
わからないんだ
なぁ おい 誰か答えろよ
こんな俺でも少しは上っているんだろう?
思っているよりずっとずっと高くに来てるのかい?
それとも上ってるつもりでずっとずっと下り続けて来たのかい?
まるでまったくわからねぇ

あぁ わかってる
わかってるよ
何処にも誰もいねぇ
仮に誰かいたところで そんなこた答えようもねぇ

あぁ 知ってるさ
知ってるよ
答なんてあるはずねぇ
仮にどんな答えがあったとしても俺には満足出来やしねぇ

わからねぇ
わからねぇ
わからねぇ
上りか下りかわかりゃしねぇ
何処に行くかもわかりゃしねぇ


…これはそもそも 階梯なのか?




  1. 2013/06/30(日) 22:06:47|
  2. 詩のやうな
  3. | コメント:0

絶対不可知

深い虚無の霧は薄らぎ
透明な不可知が何処までも続く

如何なる弁明も説明も成立し得ない
透明な
透明な
何処までも透明な 不可知が続く

私は 生きてはいるが生を知らぬ
やがて死ぬるが死を知らぬ
世界を
宇宙を
存在を 知らぬ
私は 私であるが私を知らぬ
認識はあるが認識を知らぬ
一切の対象は消え ただ不可知が残る

この不可知を あなたに知らしめようとは思わない
あなたに 私の何も伝わらずとも構わない

私は あなたがあなたに振り戻されることを望む
あなたがあなたの道を歩むことを願う

私が この不可知を徹底せざるを得ないように
あなたが あなたとして存在することを …私は祈る
  1. 2013/06/23(日) 02:29:27|
  2. 詩のやうな
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一輪の花にすら 届かない

世界とは 何でございましょう


世界 と申しましても共同幻想としてのそれではございませぬ

個々人において認識された領域としての 世界でございます


思いまするに 世界とは秩序なのでありませぬか
いいえ これも観点の一つに過ぎませぬ

されどやはりこれは世界に関する一つの大きな要素を成していると思うのでございます


無秩序を 混沌を 世界と呼んでも構わぬのでありましょうが
ヒトが欲するのは秩序としての 世界でございましょう

ヒトが 混沌としての世界に そう簡単に耐え得るとは思えませぬ
おそらくは其処に秩序を構築することでございましょう
その秩序が虚構か否かは関係ありませぬ

えぇ 実を申せば秩序とは全て虚構なのではないかとわたくしは疑っておるのでございますが

論証もできませぬゆえその話は止めておくことといたしましょう


なれば何ゆえ ヒトは秩序を構築してしまうのでありましょうか

理屈をつけて 意味を付与するのでありましょうか


世間には実に様々な方がいらっしゃいます

中には渾沌にお住まいと見受けられる方もあるやもしれませぬ

されど 人様から見れば渾沌でありましても

御本人が意識されようとされまいと 其処には必ず秩序があるものでございます


何ゆえヒトは秩序を求めるのでございましょう

何ゆえヒトは渾沌を忌避するのでございましょう


混沌に直面するなら ヒトは簡単に狂うでありましょう

思うに世界とは秩序でありヒトなのではありませぬか
ヒトとは秩序であり世界なのではございませぬか

それゆえ本質的に渾沌とは相容れぬ存在なのではございませぬか


そうしてもしも


もしも


ありとあらゆる如何なる秩序も虚構であるのなら

ヒトもまた虚構であるやもしれませぬ…

此処に立ち止まって振り返るのであるならば

あなた様もわたくしめも 虚構であることを如実に知らされるのではありませぬか

少なくとも 秩序として認識されている限りにおいてではありますが


こんな話がございます


昔々 知恵の書を求めた男がおりました

転生を繰り返し 夥しい血の海の果てに

男はついに知恵の書を 手に入れました

されど其の書によって全知を得たその男は 

即座に自らの首を斬り落としたそうな


もし仮に 真理なるものがあったとしても

それがあなた様やわたくしめにとって都合のよいものでなければならない理由は皆無でありましょう


えぇ そうなのです

わたくしは疑っておるのでございます

真理とは渾沌なのではございませぬかと

世界は虚構に彩られ

わたくしたちは虚構に住し 虚構に死ぬのでございましょう

虚構に生れ 虚構の内に輪廻するのでございましょう

其処にはありとあらゆる喜怒哀楽

ありとあらゆる快苦の反復があるのでございましょう


…されど 其処には 真理がない


あなた様は違うと申されますか

わたくしめが間違っていると そう申されますか

そうなのやもしれませぬ

されどわたくしにはどうしても思われるのでございます


…ヒトとは 真理に耐えられぬ生き物をいう


そうしてわたくしは問わざるを得ないのです


渾沌において 何ゆえ 秩序が生まれたのでありましょうか

真理において 何ゆえ 虚構が生まれたのでありましょうか


此処に一つの解がございます

それは生れたのではありませぬ

秩序もまた渾沌

虚構もまた真理

色即是空 空即是色

えぇ あの短い経文は真実を語っておりましょう

秩序と混沌の 虚構と真理の分別が 意識の分裂を生み出しているのでございましょう

これが一つの解でございましょう


なれどわたくしにはわかりませぬ

色即是空

確かにそういうことなのやもしれませぬ

されどわたくしには わかりませぬ

色でも空でも何でもよいのでございます

実を申せば 秩序でも渾沌でも

虚構でも真理でも何でもよいのでございます

これが一つであれ二つであれ


しかしそもそもこれは一体 何なのでございましょうか

分別が生み出す意識の分裂がなければ それがわかるのでしょうか

こんなことを書いている限りは色即是空をわかっておらぬということなのでしょうか

色即是空の真意は 色もなく空もない ということなのではありますまいか




…と ここまで書いた時 誰かの呟きが聞こえたような気がした





「つべこべうるさい奴だな 


それを問うおまえが消えればよいだけのこと


さもなくば 一輪の花にすら 届かぬかと






霙模様



  1. 2013/06/11(火) 20:35:42|
  2. 詩のやうな
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遠ざかる世界

少しづつ
少しづつ
世界を忘れていく

破綻する哲学
論理の消滅
破(わ)れた鏡に映るのは神の摂理

言葉の意味は変転し
握り締めた拳からこぼれ落ちる

乱れる律動
価値の破砕
仏の慈悲は風塵と化して消え失せた

少しづつ
少しづつ
世界が遠ざかってゆく
何もかもが朧に消えていく

あなたにはまだ
聞こえますか 僕の言葉が

届いていますか 僕の言葉は
あなたの世界に

この果ての無い 闇を超えて

あなたの世界の 光の中に





  1. 2013/05/16(木) 23:02:33|
  2. 詩のやうな
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