絵空言




単なるバカ

ただ単に

まるでバカのように 

虚空の中で

明滅している

ただそれだけの

宇宙


ただ単に

まるでバカのように

その中で

蠢いている

ただそれだけの

生命(イノチ)



ただ単に

まるでバカのように

こんな事を

書いている

ただそれだけの

自分





テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/03(土) 19:02:59|
  2. 空言
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白い夢

夢を見た

私の死ぬ夢を



夢を見た

吹雪に閉じ込められ

力尽きて 倒れる夢を



真っ白な 空間で

冷たくなっていく 自分を見ていた


絶対的な無力を 思い知らされて

動かなくなっていく 自分を見ていた



風は哭き続け

雪は全てを白に埋めた
 
 
 
 
 

テーマ: - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/04(日) 20:35:25|
  2. 空言
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白日夢

今日 上司と喧嘩した

公園のベンチで お昼ご飯を食べながら
私は溜め息をつく

横では猿が 板チョコを齧っている


「どうやって 人と関われば いいんだろう?」

私は猿に 聞いてみる


「去る者は 死んでも 追わない

猿者には 死んでも 関わらない

それが 私の矜持だ」

と 散る桜を見つめたまま 猿が言う


「なるほどね 」

と 夢現に 私は頷く


少し元気になった私は
そのまま家に帰るのは止めて
会社に戻りました
 
 
 
 
 

テーマ:詩・ポエム - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/06(火) 22:20:23|
  2. 空言
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白日夢

今日も会社の面接に行ってきた

帰りに公園のベンチで 桜を眺めながら 
板チョコを齧る


横では さっきまで飯を食い散らかしていた猿が
頭を抱え込んでいる 


「どうやって 人と関われば いいんだろう?」

猿が俺に聞いてきた


「関わる必要はなかろう

一人で生きて 一人で死ね」

ウザいと思いつつ 俺は思いつきで答える


「なるほどね 」

賢しらげに猿が頷く



いつしか猿は消え去り

俺は 散る桜を眺めながら

過ぎ行く春に 一人 溶け込む




 
 
 
 
 

テーマ:詩・ポエム - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/07(水) 23:04:56|
  2. 空言
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恐らく「それ」を神とは呼ばない方がいい

この世界は

「それ」が創ったんじゃない

「それ」を見失った者達が

創ったんだ

母を見失った子のように

困惑しきって

慌てふためいて

この宇宙を創ってしまった


「それ」は ただ其処にいて

ただ其処にいるだけで

ただ見ていた

彼らを

彼らの創った存在の次元構造を

宇宙を 見ていた

星を 

星が燃え尽きるのを
 
惑星が砕け散るのを 見ていた

創られた生命(イノチ)を  見ていた

生命の 生と死を

その生命が造った文明を

その文明が栄え 亡びるのを 見ていた

その生命が 滅び去るのを 見ていた


「それ」は其処にいたけれども

「それ」は其処にいるのだけれども

そうして全てと繋がっているのだけれども

気付く者は少なかった

あなたが今 其処にいるのと同じくらい確かに

すべては「それ」に通じているのだけれども

「それ」に還る者は 更に少なかった


初めに何があったのか

何故 「それ」を見失ったのか

「それ」は そういうものなのか

「それ」より流れ出でて

那由他の時の果てに

「それ」へと還る

「それ」はそういうものなのか


けれども彼等は気づかない

「それ」に 気づかない

彼等自身に 気づかない

 


テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/10(土) 10:01:29|
  2. 空言
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おとなはわかってくれない

にちようび

あおいそらがきもちよくて

ぼくはうえきにみずをあげていた


きはねっこからみずをのむんだ

だからみずはつちにかけなきゃいけないんだ

そんなことはしってるよ


でもてんきがよくて

はっぱがきらきらしていて

ぼくははっぱにみずをかけてみた

はっぱはますますきらきらひかって

ぼくはうれしくなって

うえきもうれしくなって

ぼくははっぱにみずをかけていた


それをみていたおとながいった

 
 あれあれ このこはばかだね
はっぱにみずをかけてるよ


ぼくはなんだかかなしくなって

さびしくなって

なんにもいえずにうつむいた


それでもうえきはきらきらひかって

わらっていった



ああいうおとなに なっちゃだめだよ

 
 

テーマ:詩・ポエム - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/11(日) 09:11:20|
  2. 空言
  3. | コメント:0

幻像

錆付いた心は何処へ向かう?

朽ち果てた記憶を引き摺って

辿り着いた夢の泉はとうに涸れ


消せぬ想いが

愛しい人に届くことはなく


凍てつく星に伸ばした手が

師の袖に触れることもなく


私は一人で 死ぬのだろう






テーマ: - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/13(火) 18:55:31|
  2. 空言
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終焉の扉

固く閉ざされた

天国の門を

超えていくのは

蝶でなくてはならない

一羽の 蝶でなくてはならない



誰の為の扉か

扉の向こうに 何があるのか

門番たる我は知らぬ

人の形を成してはいたが

人ならざる者達を

何者でもなき者達を

幾度か 通したことはある

ただ 門に命ぜられるままに

扉を開けたまでのことだが


彼岸を見ることは 我には許されぬ

我がまだ人なればこそ



少なくとも 人なれば

過ぎること能わざる門

超えていくには

蝶でなくてはならない

ひとひらの 蝶でなくてはならない
 
 
 
 


テーマ: - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/14(水) 06:57:28|
  2. 空言
  3. | コメント:0

私という存在は

私という存在は

自由落下における永遠の過程の何処かで

空中分解したのだろう

私という欠片の  
残骸の 
集合体は

様々なものを
様々な角度に映しながら

落ちて行く

落ちて行く

落ちて行く


何処かに辿り着いて
自由落下が終わる などと
夢夢思わぬように


辿り着いた所が
真理だ などと
夢夢思わぬように


私という意識の  
思い込みの 
集合体は

そのひとつひとつが
磨耗しながら
摩滅しながら

落ちて行く

燃え尽きながら
砕け散りながら

落ちて行く

砂となり
灰となり
塵となり

落ち続け

そうして完全に
失せた時

自由落下は 終わる

ひとつの永遠が 終わる








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  1. 2010/04/21(水) 22:56:42|
  2. 空言
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深宇宙

憂鬱な日には

自我の底に

潜れ


憂鬱な 欲望を 通り過ぎ


怒りと憎悪を

嫉妬と羨望を

侮蔑と嫌悪を

後悔と愛着を越え

夢の源泉を捨て

自我の底に

深く 潜れ


自我が 遠く 見えなくなっても

深く 遠く 潜れ


すべての希望が塵芥と化しても

更に 深く 潜れ



すべての元型を打ち砕け

すべての同一化を引き剥がせ

残された絶望の底に 潜れ



人ではない・・・

・・・まだだ・・・ まだ 浅い



すべての心的事象が

星屑と化しても

歩みを 止めるな


それらすべてが

数百億光年の彼方に消え失せても

振り向くな



そして



最後の一線を超えて行け




何処へ?







宇宙の外へ





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  1. 2010/04/25(日) 17:04:47|
  2. 空言
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空の向こうへ

僕が 空に 溶けて行く
蒼い 蒼い 空に
溶け込んで行く

ほら 土の匂い 草の匂い
風の音
ほら 雨の匂い
川のせせらぎ 木々のざわめき

僕は 
草原に寝転んだ僕を 見下ろして

溶けて行く
溶けて行く

蒼い 空へ
蒼い 蒼い 空へ

ほら 海の匂い 雲の流れ 
ほら 蒼は透きとおって
何処までも 透明になって

僕の影も 段々に透きとおって
寝転んだ僕は もう見えなくなって
 
ほら 大気は消えて

ほら 星の匂い


そして 


訪れる


真空の闇





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  1. 2010/04/27(火) 19:11:03|
  2. 空言
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黒い夢

夢を見た

薄暗い 瓦礫の中に独り 立ち尽くしていた

舞い続ける灰の中で
泥に 埋まった街を 茫然と 眺めていた

雲が渦巻き始めている
間もなく雨が 降り始めるだろう
黒い雨が

生命(イノチ)を焼き尽くす 黒い雨が

雨は容赦なく 俺のイノチを削るだろう


いつもと変わらぬ朝が
今日も来たのに
いつもと変わらぬ通勤電車
いつもと変わらぬバカな上司
そして
いつもと変わらぬ夜が
今日も来ると 思っていたのに

あぁ 俺としたことが
何を懐かしんでいるのだろう

夕暮れ時の商店街
あの賑わいは 何処へ消えた
あの喧騒は
あの笑顔は 何処へ消えた
生命(イノチ)を
育み 愛でた日輪は 何処へ消えた

あぁ 俺としたことが
何に涙しているのだろう

とうの昔に すべてを捨てた筈だったのに
何でもないものが 
当たり前のものが
こんなにも俺を支えていたなんて


雨が
黒い雨が
視界を閉ざしていく

俺の肉が 焦げていく 溶けていく
そして俺は 跪き 崩れ落ちる
涙は止まらない

誰のせいだ?
痛みの中で思考が足掻く

何処かで誰かが指示を出した
「さぁ 始めよう」

何処かで何かが呟いた
「もう 必要ないな・・・終わりだ」 

いったい誰のせいなのか?
誰のせいで こうなった?


力尽きかけた思考が
脳に 爪を立てる



「それがおまえの世界なら
そうなったのは おまえのせいだよ

誰かのせいに している限りは
おまえのせいだよ」



思考が 崩れ落ち

世界は 黒く 塗り潰された







 

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  1. 2010/04/29(木) 23:02:05|
  2. 空言
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