絵空言 2011年04月

絵空言




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視線



地震で外に避難した時 
私は 揺れる電信柱の向こうに
空を 眺めていた

天災や人災で 地上が 掻き回されて 
海岸線が変動して 何万人も死んで
人間たちが 地べたを這いずり回って それでも生き延びようと足掻き
例えば 私なんかも 瓦礫の中で死にかけて ぼんやり空を眺めているとする

例えば そんなふうになったとしても 
空にはまったく 何の関係もないんだろう

そんなことを 思っていた

いや 空を擬人化したわけではなく 鳥に憧れたわけでもない
ただ 空は素知らぬ顔で 五年前や 十年前や 俺の生まれる前と同じに 
そこに在るんだろう

そんなことを 思っていた

勿論 気象変動もあるだろうし 浮遊物質の内容も変わるだろうが
空そのものにとって そんなことは まったく知ったことではなくて
空は 此処に接しているにも関わらず 此処とは まったくの無関係に まるで別の宇宙のように 隔たったままに
そこに在るんだろう

そして その時 私はそこに 何かの 存在を感じていた
存在?何らかの生命存在に例えることなどできようもない むしろ無機的な “領域” に近い感覚
しかし 私は そこからの 視線を感じてもいた

何処も見てはいない視線

地上に蠢き渦巻く無数の情動
因果の鎖に縛り付けられた無数の事象
それらを完全に素通りしている視線

私の存在など 無に等しいと
強制的に 認識させられる視線

そんな視線を




そして 私は 憧憬していた

その 領域を



そして 私は  感じていた

私が 今 此処に いるという


強烈な 違和感を


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テーマ:ヒトリゴト - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/04/03(日) 17:33:48|
  2. 空言

あたしという存在

あたしという存在


あたしは時々
優しい と 言われる

そして 時々
冷たい と 言われる

でも あたしは
知らないんだ

優しさも 冷たさも

何も わからないんだ

だからそんなことを言われても
少し困惑して
少し作り笑いをして
よく聞こえなかったフリをする

わからないことは 気づかぬうちに 増えてくみたいだ

・・・孤独
知らないね
何ですか? それは

知らない
・・・愛
・・・友情
わからないな  あたしには

何なんだよ?
・・・恋
・・・思いやり
知らない


いや 嘘だ

本当は 知ってる

・・・いや それも嘘だな

孤独も 恋愛も
たぶん 知っていたような気は するんだ

いつだったかな
恋をしたのは いつだったかな
孤独に苛まれていたのは 
いつのことだったかな

確かに そんな日々が あったような気はしてるんだ

でもね
全部 忘れちまったみたいなんだよ

何処かで 感覚が 途切れてるんだ

いや 感覚が 磨滅してしまったわけではないと思うぞ

見目麗しきもの
好ましきもの
美しきもの
人でも 物でも 言葉でも 
そのように感ずることは  あるからね

醜悪なもの
嫌悪感
嘔吐感
そう感ずることだって あるさ

でも ただ それだけで

いつかはわからない 過去の何処かで
やっぱり あたしは 何か 無くしたみたいだ

もしかしたら

今も まだ 無くしつつあるのかもしれないな


そうして あたしは

少しづつ
姿を 変えていくのかもしれないね

不可視の何かを 解き放ちながらさ

いつか 消える日まで

テーマ:ヒトリゴト - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/04/05(火) 22:40:07|
  2. 空言



踊る光は 大地に 陰影 

踊り戯れ イノチに 反射

舞い散る桜は 光に揺れて

僕は束の間 虚無を忘れる




テーマ:ヒトリゴト - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/04/09(土) 22:07:43|
  2. 空言

四月十四日


聞いた話なので
真偽の程は 知らないが


予知能力のある 子供が 
幼稚園の先生に言ったそうだ

「五月に また 大きなのが 来るよ
先生 死んじゃうよ」

その子の能力を知っていた先生は
青ざめるしかなかったらしい




自分が言われたら どう思うだろうか





そして・・・


俺は 自分が 
まだ しばらく生きると
当たり前に
思い込んでいることに 気づいた











・・・少し 意外だった


テーマ:日記 - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/04/14(木) 22:07:45|
  2. 空言

終末論

あなたは 人間の文明を 誇れますか

不条理な 流血

理不尽な 苦痛

沈殿する 意識

繰り返される 愚行 

                                          愚行 

                              愚行


人間たちは もう おしまいでいいではないですか

私を 含めて

この文明らしきもの

滅びるに 相応しくは ないですか


あぁ そうか

これを 享受出来ぬと言うのなら

そうして 此処から抜け出せぬと言うのなら

私一人で 滅びれば よかったんだ

滅び損ねて 

きっと 私は 間違えた


私が そう溜め息つくと

終末論者が 語ります


一つの時代が 過ぎて
新しい時代が 来る

水晶の意識に 目覚めた人々が
新しい文明を 築く

だから
生き残れ

そして
来るべき 時代の 礎になれ と


そうなのかもしれませんし

そうではないのかもしれません

水晶の 文明

でも それがどうしたと言うのですか

そんなのは もう どうでもいいではないですか



もう 終わりで いいではないですか




そうやって 現象界に属する私は

全ての終わりを夢に見るけれど

畢竟 終末も 繁栄も 現象界の 一つの刹那に過ぎなくて

意識を 凝縮するのは とてもとても 疲れるからと

形而上に 避難した私は 

現象界に属する私の 緩慢な死を 

興味もなく 眺めているのです
  1. 2011/04/21(木) 21:21:15|
  2. 詩のやうな
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