絵空言 2013年12月

絵空言




自灯明 法灯明

日も傾いてきたので
まだ明るい内に言っておきます

闇が訪れたら
闇の中で光を探さないでください

どれほど深い闇であっても
光を探す必要なんてありません

光を求めることも
望むことも やめてください

何故なら

一人ひとりが光なのですから


日も暮れてきたので
まだ言葉が届く内に言っておきます

長く孤独な闇の中で
誘蛾灯に群れる蛾にはならないでください
チョウチンアンコウの明かりに引き寄せられる小魚にはならないでください

いくら光に群がっても 光は拡がりません
光に群がるだけでは その光すら覆い隠してしまうかもしれません

だから灯りに群がる必要なんてないのです

一人ひとりが灯りを掲げているのですから

そうして
灯りを分かち合うことも
分け与えることも
振り撒くことも
押し付けることも 必要ありません

灯火を宿しているのはあなただけではないのですから
あなたの出会う誰もが灯火を宿しているのですから

それを忘れないでください

それを忘れることなく 光と光が寄り集まるなら
光は拡がりもするでしょう



いつの世にも 闇に棲息するモノたちはいるのです
灯火を忘れて 闇に遊ぶモノたちがいるのです

それは仕方のないことです
それはあなたの灯火を思い出させてくれるかもしれませんが 関わる必要はないのでしょう

どう仕様もない闇の中で
闇を相手に争っても 光は拡がりません
正面から争うなら 光は闇に呑まれていくでしょう


闇に消えゆくモノたちも
光へ回帰するモノたちも
すべては “それ” の顕われに過ぎません


すべては過ぎていきます

それだけのことです…



テーマ:ヒトリゴト - ジャンル:小説・文学

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