絵空言 2016年12月

絵空言




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夢のまた夢

うつらうつらと夢を見て
うすらと瞼(まぶた)を開けぬれば
此の世を夢とも現(うつつ)とも
言い得ぬ事の不確かさ

昨日の現は今日の夢
今日の現は明日の夢
くるくるくるりと巡る世の
儚さ何に例へよう
咲く花散る花木洩れ陽に


ふらりふらりと世を歩き
うすらと世相を眺むれば
此の世は何処まで続くのか
知り得ぬ我が身の力無さ

記憶の欠片は霧の中
埋もれて錆びれて塵の中
からからからりと廻る世の
虚しさ何に託せよう
吹く風湧く雲空の色


移ろふ影に死を思ひ
此の世の果てを願へども
彼の世に望む事も無く
過ぎ往く道に立ち止る

昔々に見た夢は
青く澄んだ水の夢
彼の世の果ての海の夢
影無き世界に射す光
生命(いのち)の海の愛しさを
何に例へて詠はうか
何に託して残さうか
歌ひ舞ひ踊る日月の光に例へ
飛ぶ者這う者駆ける者
揺らぎ佇みそよぐ者
天地に満ちよと祈りに託して

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  1. 2016/12/04(日) 06:29:36|
  2. 詩のやうな

無何有の住人

光の住人
闇の住人
どちらにも住めない僕は
たぶん無意味な無何有の住人

此の世の住人
彼の世の住人
どちらにも親しめない僕は
たぶん空虚な虚空の住人

さう云ふ僕は存在世界のアンチテーゼ
それが僕のレーゾンデートル

何も不都合はないけれど
別に哀しい事もないけれど
君の世界に触れられないのが少し寂しい

  1. 2016/12/15(木) 19:03:01|
  2. 詩想

昏迷

何もわからなくなつた
喜怒哀楽も
生きる事も死ぬ事も

人間が何で
生命(いのち)が何かも

僕が何で
此処が何処で
今がいつなのかも

光も闇も
神も世界も

何一つわからない
微塵もわからない

存在宇宙と云ふ何かがあるばかりで
或いは
移ろふ僕と云ふ何かがあるばかりで

ただゐるだけで
でもそれが本当にゐるのかどうかもわからなくて

僕は何も知らない

  1. 2016/12/18(日) 10:31:20|
  2. 詩想

迷ひ道

ふらりふらりと闇の中
僕は何処へ行くのでせう
ふらふらふらりと風の中
移ろふばかりの此の世の果てに
僕は何を探してゐるのでせう

ふらりふらりと尾根道を
僕は何処へ行くのでせう
ふらふらふらりと風任せ
当てなき此の世の旅なれど
僕は何を信じてゐるのでせう

いつか何処かに辿り着けると信じてゐるのでせうか
それは
帰れる処でせうか
居場所でせうか
安息の地でせうか

あゝさう云ふ物は何処にもないとわかつてゐるのです
僕が愚かな夢を見てゐるだけなのだとわかつてゐるのです

僕には何もないのだと

それでも僕は
ふらりふらりと光を尋ね
ふらふらふらりと深淵を覗き
何を探してゐるのでせう
何処へ帰らうと云ふのでせう…



  1. 2016/12/21(水) 22:12:41|
  2. 詩想

混線

「α(アルファ)聞こえるか?此方 Ω(オメガ) α 応答できるか?」
「此方 α…良く聞こえない…至急…」

「調子はどうだね」
「ダメだな」
「さうかね」
「それだけかよ」
「おまへさんはいつもダメだなしか言はん」
「ダメなもんはダメだ」

「混線してゐるのか?α ダメと云ふのは何だ?状況を報告せよ!」

「申請書は出したのかね」
「いや…無駄だらう」
「許可は出ると思ふがね」
「上は甘いからな 許可はすぐ下りるだらうし志願者もゐるだらうが…
計画自体が無駄な気がしてならん」
「さうかね」

「いや無駄ぢやない…Ω 支援要請する すぐに空軍を送れ…まだ間に合う 座標は…」

「今まで何人送つたと思ふ?それで此のザマだ」
「諦めるのかね もう一度やつてみてはどうかね」
「…おまへはどうしてさうも楽観的なのかね
現実を見てゐないのかね」
「見てゐるさ
…迫害 黙殺 取り違ひに稚拙な模倣
さう云ふのばかりだといふのだらう?


「α 何を云つてゐる?送つたと云ふのは何だ?
おい勝手に諦めるな!状況はどうなつてゐる?」

「志願者たちは実際よくやつてくれたよ
文句ひとつ云はずに黙々と救世主を演じてくれたからね
にも関はらず効果はさつぱりだ 何故だと思ふ」
「受け手の問題だらう」
「分かつてゐるぢやないか」

「Ω 何も分かつてないぞ…至急援軍を要請する 至急だ 今すぐだ!」

「そもそもそれが目的で此の惑星に転生してきてゐる奴自体が少ないからね
争ふばかりで関心も何もないのは仕方ないだらう」
「でもあれだぜ 大枠の仕組は上からきてゐるから全ての者に影響するのだぜ
でなければこんな計画は要らんだらう」
「なのにもう申請はしないのだね」
「あゝさうだな…前回ので打ち切りだ」

「おい打ち切るとは何だ それは撤退命令か?」

「ふむ…本気で計画を破棄するのか…全滅するぞ」
「いや破棄ぢやない…変更だ」
「でも救世主は送らないのだらう?」
「送らないが前任者たちが文字に種を仕込んでおいたからな
その種が芽吹くやうに確率を操作する」

「破棄?全滅?いやいやいや全滅してない どう云ふ事だ?
何があつた?
作戦を変更するのか?指示は? Ω 応答せよ!」

「ふむ…外から送り込むのではなく内から芽吹かせて育てるのか」
「さう云ふ事だ…救世主の影響力を使はうと思つてゐたがそれがダメなら一人ひとりに直接働きかける他あるまい」
「不確実な多数よりも確実な少数を選ぶのか 最後の賭けだな」
「その少数が確実なのかも怪しいけどな 他に手を思ひつかん」

「他に手が無い?Ω どうした?支援さえあれば取り返せる…」

「上は何か云つてゐるのか」
全面的に協力すると云つてゐたよ
まあ期待値の大幅な引き下げは避けられないね」
「次の文明に繋がりさへすれば計画としては十分だからな…実数が確保できれば移行係数に拘る意味はあるまい」

「部隊を引き下げる?拘る意味がない…だと?
司令部が俺たちを見捨てたのか?!」

「仕方ないな」
「あゝ仕方ないな」





「仕方なくねえよ!!」


  1. 2016/12/25(日) 00:00:00|
  2. お話
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