絵空言 遠乗り

絵空言




遠乗り

久し振りに自転車で、川沿いのサイクリングロードを遠乗りした。

古びたママチャリをシャコシャコ漕ぎながら考える。
初めてこの道を走ったのは、いつだったろう?
私は未だに同じ道を走っている。
何も変わっていない。
何も成長していない。

どうやら私は何かが不満らしい。
河川敷には、野球やその他の球技に興じる人々がいる。バーベキュー?飲食に興じているらしい人々がいる。

仕事が不満?こんな半端仕事じゃ、胸を張れない?じゃあ、どんな仕事がしたいのか?したい仕事なんか、何もないんじゃあないのか?
希薄な人間関係が不満?望んでいないのは、自分で知っているんだろう?孤独を埋めるためだけの人間関係など、煩わしいだけだと思っているんだろう?

冷ややかな曇天の下、人々とともに球技や飲食に興じたい?

否。

ゲームにのめり込めない私は、それらに興じることができない。
ゲームにのめり込めない私は、たぶん、人生にのめり込めない。

そう。だからこの不満は、私の価値観に基づくものじゃない。

そう。せめて世間の価値観に煩わされずに、生きたい。

冷たい雨に濡れ始めた道を急ぎながら、私はそんなことを考える。

古びたママチャリをシャコシャコ漕ぎながら、雨の中、私はそんなことを考えている。



テーマ:日記 - ジャンル:小説・文学

  1. 2009/10/24(土) 16:43:55|
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