絵空言 小雨の中で

絵空言




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小雨の中で

小雨の中 独り 
駅から続く人混みにまぎれ込む

巨大電光掲示板は 唐突に
1844年 北大西洋にてオオウミガラス絶滅 と告げる

彼等は誰も飛べなかったから
みんな殺されてしまった
みんな撲殺されてしまった
誰も生き残れなかった

今まで一体どれだけの血が流された?無造作に
今まで一体どれだけの命が奪われた?理不尽に

彼等の最期の物語を
あたしは思い出してしまった

信号が変わり 人波が動き出す

あぁ そうか
人間なんて いつ死のうと
当然なんだ

押されるようにのろのろと
交差点を渡りながら
あたしは呟いている

最後に残されたつがいと
一つの卵がどうなったのか
あたしは思い出してしまった

人間なんて いつ滅びようと
当然なんだ
それだけのことを 
人間たちはやってきたんだ

いつしか束の間の繁栄は翳り始め
そこ彼処から
軋む音が
歪みの解き放たれる音が
聞こえ始めているのだけど

みんなちゃんと聞いているのかい?

閾値はとうの昔に通り過ぎて
針はとうの昔に振り切れて
あたしらの前には
ただ残された結果だけがあり
ただ享受すべき結果だけがあり

みんなちゃんと気付いているのかい?

小雨の中 独り
センター街を歩きながら
あたしは思う

せめてあたしは いつでも死ねる
覚悟でいようと



テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/03/06(土) 20:56:38|
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