絵空言 黙祷

絵空言




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黙祷

太陽が 春分点に近づきつつあったあの日 
町を呑み込んだのは海だったのだろうか
あれは 海が押し寄せてきただけだったのだろうか

あれは 心の闇だったのではないか
俺らが無意識の奥底に追いやり 
振り向きもせずに忘れ去ってきたモノたちが
溢れ出てきたのでは、なかったのか

黒い海が溢れて 
       溢れて 
            溢れて 
 人を
   田畑を
      町を 
        呑み込んだのだけれども

あれは 海ではなく 
繁栄の後ろ姿 だったのではないか
隠して 
欺いて 
沈めてきたモノたちが 
溢れ出てきたのではなかったのか

繁栄の名の下に
置き去られ
忘れ去られ
捨て去られてきたモノたちの
死ぬことのできぬ怨嗟の声が
あの日 溢れ出てきたのではなかったのか



太陽が また 春分点に近づき
俺らはどうやら 先に進むつもりらしい
俺らはどうやら このまま先に進めるつもりらしい

解き放たれたその声を聞かずに
改めることなく
振り返ることなく
俺らは 先に進もうというのか
かつて切り捨てたように
また 俺らは切り捨てて
まるで初めっから何もなかったかのように 背を向けて

それで 本当に 進もうとしているのか

そんなんで 本当に 

俺らは 先に進めるとでも 思っているのか

未来を築けるとでも 思っているのか


なぁ 俺らは一体 何を見ているんだ


俺らはもう 振り返らなきゃならないんじゃないのか


思い出さなきゃならなかったんじゃないのか


 俺らが

   置き去り

    忘れ去り


       捨て去って来た





             俺ら自身を
  1. 2012/03/11(日) 21:46:42|
  2. 詩のやうな
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