絵空言




守宮 (やもり)

守宮が壁を這つてゐる
誰もゐなくなつた家を見つめてゐる

重機が音を立てて
家屋を取り壊して行く
土埃の中
守宮はひつそりとそれを見つめてゐる

残された壁に
守宮が這つてゐる
月明りの中
瓦礫の山をじつと見つめてゐる
  1. 2017/02/11(土) 20:59:00|
  2. 詩のやうな