絵空言




喪失

春まだ浅き
沈丁の香に
思ふ君は遠く
私は過ぎし日を見失ふ

風冷たき
蒼天に
思ふ残雪の峰は遠く
私は己を見失ふ

失ひて
失ひて
失ひて後に
残された私は
すでに誰でもなく
都会の雑踏に
紛れて消える


  1. 2017/02/26(日) 21:53:00|
  2. 詩のやうな