絵空言




恐らく「それ」を神とは呼ばない方がいい

この世界は

「それ」が創ったんじゃない

「それ」を見失った者達が

創ったんだ

母を見失った子のように

困惑しきって

慌てふためいて

この宇宙を創ってしまった


「それ」は ただ其処にいて

ただ其処にいるだけで

ただ見ていた

彼らを

彼らの創った存在の次元構造を

宇宙を 見ていた

星を 

星が燃え尽きるのを
 
惑星が砕け散るのを 見ていた

創られた生命(イノチ)を  見ていた

生命の 生と死を

その生命が造った文明を

その文明が栄え 亡びるのを 見ていた

その生命が 滅び去るのを 見ていた


「それ」は其処にいたけれども

「それ」は其処にいるのだけれども

そうして全てと繋がっているのだけれども

気付く者は少なかった

あなたが今 其処にいるのと同じくらい確かに

すべては「それ」に通じているのだけれども

「それ」に還る者は 更に少なかった


初めに何があったのか

何故 「それ」を見失ったのか

「それ」は そういうものなのか

「それ」より流れ出でて

那由他の時の果てに

「それ」へと還る

「それ」はそういうものなのか


けれども彼等は気づかない

「それ」に 気づかない

彼等自身に 気づかない

 


テーマ:詩・想 - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/04/10(土) 10:01:29|
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